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2023-07-17

新作

安房直子作 「ふろふき大根のゆうべ」
【「さあさあ、えんりょしないで食べてください」
そう、あかね山のいのししがいいますと、三日月山と、日の出山は、うれしそう
に、おはしをとりあげました。
茂平さんも、おはしをとって、なべの中から、大根をひとつとりだしてみて、
おどろきました。その大根の輪切りの厚いことといったら、まるで、木の切り株みたいなのです。
「大きすぎるねえ。これじゃ、食べにくいよ」
と、茂平さんがいいますと、となりで、三日月山のいのししが、とんでもないと
いう顔をしました。
「いえいえ、これくらい厚く切りませんと、いいゆげがでません」
「ゆげ?」
「はい、ゆげです。ふろふき大根の会で、いちばんたいせつなのは、このゆげな
のです」】

いのししがにんげんみたいに、集まって食事会をするユニークさと
それを何の違和感もなく受け入れるにんげんの茂平さん。

ふろふき大根のアツアツの湯気。あったかくて、ちょっぴりさみしさもあって、ほっこりする物語です。湯気の向こうに見えたものは…

暑い時期に季節ハズレの絵だけどね。

色が気に入らなくて、上から塗り直したり、白い紙なのにさらに白を塗ったり。いつものように時間かかってしまった。見る人にはわからなくても、印刷されたら大差なくても、色のこだわりってあるんよね。(バックのホワイトも塗っています^^)

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